2023.09.12 職員研修

【介護職員初任者研修とは?】資格の内容やメリット、ヘルパー2級との違いなどわかりやすく解説

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介護の基本的な知識や技術を習得し、介護職員としてのキャリアのスタートとしておすすめなのが「介護職員初任者研修」です。

旧ホームヘルパー2級を前身にする研修(資格)で、2013年から現在の形になりました。

この記事では、介護職員初任者研修(以下、初任者研修)を検討している人に向けて、資格の内容修了するメリット旧ヘルパー2級や上位研修である実務者研修との違いなどを、わかりやすく解説します。

最後まで読めば、初任者研修に関する疑問点が解決されるはずです。

介護職員初任者研修とは

介護職員初任者研修は、厚生労働省の資料で次のように定義されています。

初任者研修は、在宅・施設を問わず、介護職として働く上で基本となる知識・技術を修得する研修とする。

引用:平成23年 厚生労働省「今後の介護人材養成の在り方について(概要)」

初任者研修は介護業界未経験、無資格でも受講でき、介護の基本知識と技術を習得できる研修です。

介護職員としてスキルアップ・キャリアアップを考えている人の、一番最初に受講する研修としてもおすすめできます。

次の表に、初任者研修の概要をまとめました。

介護職員初任者研修の概要
内容介護の知識・技術の基本を学ぶ
受講するための資格なし
受講する方法スクールで既定の全口座を受講
受講費用5~10万円程度
※スクール、コースによって異なる
受講時間130時間
受講期間4か月(スクール、コースによって異なる)
試験内容選択式・記述式 32問以上
受講するメリットキャリアアップの最初の一歩を踏める
身体介護ができる
訪問介護士として働ける

日本では2025年には国民の3人に1人が65歳以上という超高齢化社会に突入し、約245万人の介護職員が必要とされています。これは2019年時点の介護職員人口から32万人も増やさなければ到達しません。

参考:厚生労働省「第8期介護保険事業計画に基づく介護職員の必要数について

介護職員が不足される中で、介護業界で有資格者として働けることは、日本全国どこでも、豊富な選択肢から勤務先を選べることになります。

そういった意味でも、未経験・無資格で受講でき、難易度も高くない初任者研修は取得して損がない資格だと言えます。

介護関連の研修を一覧で見たい人はこちら>>

カリキュラムの内容

初任者研修のカリキュラムは全10科目、合計130時間です。

このうち40.5時間は通信講座で受講が可能で、残りはスクーリング(研修実施校に通って講義を受ける)で受講します。

カリキュラムには介護の基本知識を学ぶ講義と、技術を学ぶ実技演習の科目があります。

次の表にカリキュラムの詳細をまとめました。

1.職務の理解6時間
2.介護における尊厳の保持・自立支援9時間
3.介護の基本6時間
4.介護・福祉サービスの理解と医療との連携9時間
5.介護におけるコミュニケーション技術6時間
6.老化の理解6時間
7.認知症の理解6時間
8.障害の理解3時間
9.こころとからだのしくみと生活支援技術75時間
10.振り返り4時間
合計130時間
引用:平成30年厚生労働省「介護員養成研修の取扱細則について

このカリキュラムは厚生労働省が決めているもので、全国各地にある研修実施校で共通になっています。

試験内容と難易度

初任者研修は全カリキュラムを受講後、各研修実施校が作成した試験に合格し修了となります。

試験は選択式であることが多く、合格点は70点です。

この試験は研修内容の振り返りと理解の確認のために行われているもので、一般的に難易度は高くありません。仮に不合格でも追試制度を用意しているスクールもあります。

試験対策としては、講義中に重要だと言われたことはノートを取る、試験前にテキストやノートを振り返るなどをしておきましょう。

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研修修了後にできるようになる仕事

初任者研修の修了により、身体介護(入浴・排泄・食事介助など)ができるようになります。

とくに訪問介護職員は、介護サービス利用者の自宅を訪問して生活支援のほか身体介護(入浴・排泄・食事介助など)も同時に行うため、初任者研修修了を求められることが一般的です。

受講する方法

初任者研修を受講する方法は大きく分けて2つあります。

研修実施校(スクール)の初任者研修コースに申し込むか、ハローワークの職業訓練を利用するかです。

1.研修実施校(スクール)に通う

初任者研修を実施しているスクールが全国各地にあります。

カリキュラムは厚生労働省が決めているため、基本的に内容は同じです。

初任者研修を受けるスクールを選ぶ際には、次のことに気をつけましょう。

  • 通いやすい立地か(勤務地や自宅から近いなど)
  • 通いやすい時間帯で受講できるか(土日コース、平日コースなどがある)
  • 料金が高すぎないか(5~10万程度が相場)

また介護事業所を運営しているスクールなら、同企業の介護施設の職員になれば受講料が返金になるケースもあります。

2.ハローワークの職業訓練を利用する

ハローワークの職業訓練(求職者支援訓練または公共職業訓練)を利用すれば、初任者研修を無料(教材費などは自己負担)で受講できることがあります。

受講対象になるには、ハローワークで求職中であること、さらに選考試験を突破する必要があります。

受講費用

受講費用は、研修実施校により異なります。

相場としては、5~10万円ほどです。

ただし、次の方法で無料、あるいは安く受講できることがあります。

  • ハローワークの職業訓練を利用する(無料)
  • 都道府県や自治体の助成金制度を利用する
  • 勤務先の資格助成金制度を利用する

自分が利用できる助成金制度がないか、勤務地がある自治体や勤務先に問い合わせてみるとよいでしょう。

修了までにかかる期間

初任者研修修了までにかかる期間は、スクーリング(通学)のスケジュールによって変わります。

短期集中で通学できる場合は1ヶ月程度、働きながら通学しているなど週に1.2回しか通えない場合は4か月程度かかります。

また、研修修了を証明する「介護職員初任者研修修了証明書」の発行は、全カリキュラムを受講し試験に合格後1週間~1か月ほどで手元に届くことが多いようです。

実務者研修との違い

実務者研修とは初任者研修の上位研修にあたり、旧ホームヘルパー1級相当の資格です。

介護の基礎知識と技術を習得する初任者研修と比べて、より専門的な内容を習得します。

カリキュラムの受講時間は450時間で、初任者研修を修了している場合重複するカリキュラムは免除され、320時間になります。

初任者研修とは異なり、修了試験はありません。

また、実務者研修は介護福祉士国家資格を受験するのに必要な資格です。

初任者研修実務者研修
内容介護の知識・技術の基本を学ぶ専門性の高い介護知識・技術を学ぶ
受講するための資格なしなし
受講する方法スクールで既定の全講座を受講スクールで既定の全講座を受講
受講費用5~10万円程度15~20万円程度
受講時間130時間450時間
受講期間1~4ヶ月6ヶ月ほど
試験内容選択式・記述式32問以上なし
介護福祉士受験の条件

ヘルパー2級との違い

旧ホームヘルパー2級(訪問介護員2級養成研修過程)は、初任者研修の前進にあたる資格です。

2013年の介護保険法改正により、初任者研修に変更になりました。

ヘルパー2級は初任者研修と同程度の資格と見なされ、実務者研修を受講する際には初任者研修修了者と同じように一部の受講が免除されます。

介護職員初任者研修を受けるメリット

介護職員初任者研修を受講するメリットは、次の5つが挙げられます。

1.介護職員のキャリアアップの第一歩を踏める

2.訪問介護士として身体介助ができるようになる

3.就職・転職時に有資格者として有利になる

4.給与アップが期待できる

5.家族の介護など仕事以外でも生かせる

それぞれ詳しく解説します。

1.介護職員のキャリアアップの第一歩を踏める

メリット1つ目は、初任者研修は介護職員としてのキャリアアップの第一歩になる点です。

介護職員のキャリアアップについては、厚生労働省の資料に次のように記載されています。

介護人材の養成体系を整理し「初任者研修修了者→介護福祉士→認定介護福祉士」をキャリアパスの基本とする。

引用:平成26年 厚生労働省「介護福祉士の資格取得方法」

この記載から分かる通り、初任者研修の修了は介護職員のキャリアアップのスタート地点だと言えます。

実際の運用では、初任者研修と介護福祉士の間に「実務者研修」の修了が必要です。
しかし実務者研修のカリキュラムには初任者研修と重複する部分があり、初任者研修修了者が実務者研修を受講する場合、重複部分は免除されます。

介護福祉士を目指すか決めていない場合でも、初任者研修はキャリアアップの第一歩として受講しておいて損はないと言えます。

2.訪問介護士として身体介護ができるようになる

メリット2つ目は、訪問介護士として身体介護ができるようになることです。

介護には大きく分けて2種類あり、買い物や掃除、洗濯など日常生活を円滑に行えるようにする「生活支援」と、入浴や排泄、食事など利用者の体に触れる必要がある「身体介護」があります。

生活支援は無資格でも行えますが、身体介護は初任者研修修了以上から行えるようになります。

介護施設では複数の介護職員が分担して行うことができますが、訪問介護士の場合介護サービス利用者の自宅に単身で行くことが多いため、一人で必要な介護サービスをすべて行える必要があります。

そのため訪問介護士は初任者研修修了以上を求められることが一般的です。

つまり初任者研修を修了していれば、全国の訪問介護事業所で職員として働くことができます。

3.就職・転職時に有資格者として有利になる

メリット3つ目は、就職・転職時に有資格者として有利になることです。

介護業界に限らず、現場では常に即戦力になる人材を求めています。

採用担当者にとって、応募者が初任者研修修了を始めとした資格を持っていることは、介護に関する知識や技術があることの証明です。

実際の求人でも、無資格者と初任者研修以上の資格保有者では給与などの待遇面が異なったり、正社員採用の条件になることもあります。

初任者研修を修了していることは、全国の介護事業所で就職・転職時に有利になると言えます。

参考:転職した介護労働者の3人に1人以上が介護業界未経験

4.給与アップが期待できる

メリット4つ目は、給与アップが期待できることです。

厚生労働省が行った令和3年度介護従事者処遇状況等調査によると、初任者研修修了者は無資格の人と比べ、29,250円も平均月給が多くなることがわかりました。

次の表に令和3年9月時点の保有資格別の平均月給をまとめました。

保有資格令和3年9月平均月給
介護福祉士328,720円
実務者研修307,330円
初任者研修300,510円
保有資格なし271,260円

参考:厚生労働省「令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要(案)」

このように、上位資格になるにつれて給与も上がっていくことがわかります。

また、施設によっては資格手当が付与されることもあります。

5.家族の介護など仕事以外でも生かせる

メリット5つ目は、初任者研修で得られる知識や技術は、家族の介護など職場以外でも生かせることです。

初任者研修で学ぶ介護の基本知識や技術は、実生活で高齢者と関わるシーンでも役立ちます。

実際に、仕事ではなく家族介護をきっかけに初任者研修を受ける人も多くいます。

介護関連全般に言えることですが、得られる知識と技術は一生ものだと言えるでしょう。

初任者研修に関するよくある質問

Q.初任者研修はどんな人に向いていますか?

A.できるだけ早く訪問介護士として働きたい人におすすめです。

無資格の場合、身体介護はできず基本的に生活支援しかできません。

初任者研修を修了することで、訪問介護士に求められる仕事全般を担当できるようになります。

また、介護未経験で基本的な知識や技術を身につけたい人、できるだけ早く介護関連の資格を取得したい人にもおすすめです。

Q.初任者研修は働きながら取得できますか?

A.可能です。

初任者研修の受講にはスクーリング(スクールに通って講義を受ける)が必要なので、勤務時間外で通いやすいコースがあるスクールを選択しましょう。

Q.初任者研修はしんどいって本当?

A.研修は通常、中学高校の授業のような一日数時間の座学があります。

講義を聞くことが苦手な人にはしんどいと感じる場面もあるかもしれません。

しかしカリキュラムの内容自体は介護の基本と呼べるもので、難易度は高くありません。

特に働きながら受講する人は、授業の振り替えがしやすいなど、無理せずに通えるスクールを選択するようにしましょう。

スクールを選ぶポイントを見る>>

【まとめ】介護の研修で迷ったら初任者研修を検討しよう

この記事では介護職員初任者研修の概要や、受講するメリットについて解説しました。

最後に記事の内容をおさらいしましょう。

介護職員初任者研修の概要
内容介護の知識・技術の基本を学ぶ
受講するための資格なし
受講する方法スクールで既定の全口座を受講
受講費用5~10万円程度
※スクール、コースによって異なる
受講時間130時間
受講期間4か月(スクール、コースによって異なる)
試験内容選択式・記述式 32問以上
受講するメリットキャリアアップの最初の一歩を踏める
身体介護ができる
訪問介護士として働ける

初任者研修の概要をもっと詳しく読む>>

▼初任者研修を受講するメリット

1.介護職員のキャリアアップの第一歩を踏める

2.訪問介護士として身体介助ができるようになる

3.就職・転職時に有資格者として有利になる

4.給与アップが期待できる

5.家族の介護など仕事以外でも生かせる

介護職員初任者研修は、介護の基本知識や技術を習得するのにぴったりの研修です。

これから介護業界でキャリアアップしたい人も取得して損はありません。

介護業界に入ったばかりで研修を受けたいけれど、どれを受けるべきかよくわからないという人は、まずは初任者研修を検討してみてはいかがでしょうか。

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