介護業界における社員研修の満足度 他業界と比較して低く
医療介護業界の研修は他業種と比較したときに挙がる課題はどんなものがあるのでしょうか。learningBOX株式会社が20~60代の医療介護業界の人(218人、webアンケート方式)に対して社員研修に関する調査を実施、その結果をご紹介します。
半数以上が「対面のみ」で研修を実施 「オンラインのみ」はわずか1割弱
社員研修の形式は「対面」で実施されているのが55.5%と最も高く、「オンライン」のみは11.0%、「オンラインと対面の両方」は33.5%となりました。また、研修の種類については「新入社員研修」が48.6%と最も高く、次いで「中堅社員研修」28.4%、「職種別研修」26.2%と続きました。
社員研修は毎年内容を変える必要があるかについては82.1%が「必要がある」と回答、社員研修の内容については71.6%が業務に活かせていると答えています。その一方で、社員研修に対する満足度は43.6%と低く、これはlearningBOX社が調査した5業種の中では最低となりました。
どのような点に課題を感じているのか聞いたところ
・しばらく経つと社員教育や研修の内容を忘れてしまう(50.9%)
・十分な知識やスキルが習得できない(33.0%)
・社員教育や研修の内容が最新のものではない(24.3%)
などが挙がりました。
具体的なエピソードとして、以下のような点が挙がっています。
・年に1回の動画配信のみの内容もあるので知識として残りにくい(20代/福岡県)
・義務感と上司からの押し付けになっていて本当に学びたい物や取得したいスキルでは無い点(40代/島根県)
・研修の内容を受けましたが、実際の業務と相違があり、後で確認したところ、教育内容が最新のものではありませんでした(40代/埼玉県)
・全般(広範囲)を短時間で行おうとするため、研修の主旨や効果が上がらない傾向にある(60代/京都府)
「現場で活かせる研修の実施」を重視 現場で実践し自分の力にすることが大切
社員研修等でどのようなことを重視すべきかについては、「現場で活かせる研修の実施」が55.5%と最も高く、「社員レベルに合わせた教育と研修の設計」54.6%、「内容が定着するまで反復できる仕組みや環境」39.0%と続きました。社員教育や研修を有意義なものにするためには「社員にアンケートを取る」や「それぞれの意見が聞けるような体制作りが必要」という声や「研修時間を十分に確保する」「現場で実践し自分の力にすることが大切」などという意見が聞かれました。
医療介護業界で行われている社員研修については、現場で活かせる研修や社員レベルに合わせた教育と研修の設計といった、実践的な社員研修を望む傾向にあることがこの調査では明らかになっています。また、他業種と比較して特徴的だったのが、医療介護業界特有の課題として「社員教育や研修の内容が最新のものではない」という点です。上位3位以内にランクインしたのは医療介護業界のみとなりました。これは法改正が頻回にあること、技術の進歩が著しい業界だからこその課題が浮き彫りになりました。
参考資料:learningBOX株式会社 プレスリリース
\職員教育をeラーニングで仕組み化/
\人的コストが大きい研修準備業務を大幅カット/
ドクターメイトの
介護職員向け医療教育サービス「Dスタ」
Dスタは介護職員向け1回5分の動画研修サービス。
5万件の医療相談をもとにした研修内容だから、現場ですぐ役立つ介護・医療知識が身に付きます。