2023.04.07 職員研修

【介護職員基礎研修とは】修了者は実務者研修が免除?廃止の背景や現在の研修・資格など詳しく解説

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介護職員基礎研修とは、2006年から2012年まで取得できた、現在の実務者研修の前身と言える研修です。この記事では、介護職員基礎研修の概要と、廃止された背景、介護職員基礎研修の代わりに現在受けられる研修・資格について解説します。また次のようなよくある疑問にも回答しています。

介護職員基礎研修を修了している人は、実務者研修を免除されるの?

介護職員基礎研修を修了している人は介護福祉士を受験できる?

最後まで読めば、介護職員基礎研修にまつわるあなたの疑問がきっと解決するはずです。

「介護職員基礎研修」とは?概要を解説

介護職員基礎研修とは、施設・訪問を問わずすべての介護職員の知識やスキルの向上を目的として創設された研修です。介護に必要な基本的な知識や技能を学び、実技演習やロールプレイングなどを通じて現場で必要なスキルや態度を身につけます。講義・演習が360時間、施設等での実習を140時間の、合計500時間の履修が必要でした。
この研修を修了することで、 介護老人福祉施設や訪問介護員(ホームヘルパー)等として働けるほか、訪問介護事業所においてサービス提供責任者につくことができました。2006年度(平成18年度)から2012年度(平成24年度)まで受けられましたが、2013年度に介護福祉法が改正され、介護職員基礎研修は廃止されました。

介護職員基礎研修が廃止された理由

介護職員基礎研修が廃止された背景には次の理由があります。

1.介護関連の資格が複数あり内容も重複していることが多く、キャリアアップを目指す際にどの資格を取得するべきかわかりづらかった

2.介護福祉士の受験ルートが複数あり、ルート次第で介護福祉士の質にバラつきが出ないよう一本化する必要があった

わかりづらかった介護職員のキャリアパスを一本化し介護福祉士全体の質を担保するために、既存の制度は廃止され新しい教育制度が創立されました。

介護職員基礎研修はヘルパー1級と共に「実務者研修」に統合

介護職員基礎研修が廃止され、具体的にどのように介護関連の研修が整理されたのか、次の表にまとめました。

2012年度まで2023年時点
ホームヘルパー3級
ホームヘルパー2級初任者研修
介護職員基礎研修ホームヘルパー1級実務者研修
介護福祉士国家資格

※同じ行にある研修・資格は一般的に同程度の知識・スキルがあると見なされます

介護職員基礎研修は、「ホームヘルパー1級(訪問介護員養成研修1級課程)」と共に「実務者研修」にまとめられました。同時に、「ホームヘルパー2級(訪問介護員養成研修2級課程)」を廃止し、「初任者研修」に移行しました。この変更により2023年時点では、介護福祉士へのキャリアパスは「初任者研修」→「実務者研修」→「介護福祉士」に一本化されています。

「介護職員基礎研修」廃止後の、介護職員向けキャリアアップ研修・資格

「介護職員基礎研修」廃止後、介護職員のキャリアアップのために整備された研修・資格は次の3つです。

介護職員初任者研修

実務者研修

介護福祉士

それぞれを詳しく解説します。

介護職員初任者研修

介護職員初任者研修とは、介護職員として働くために必要な知識や技術、倫理観など「介護の基本」が学べる研修プログラムです。無資格・実務経験なしでも受講できます。研修時間は合計130時間で、内容は介護の基礎知識、介護・福祉サービスの理解、コミュニケーション技術、認知症介護、障害の理解などの座学と、生活支援技術の実技演習から構成されています。
旧ホームヘルパー2級が移行した研修・資格で、研修時間も同じです。施設によっては、入浴や食事などの身体介護をする場合、介護職員初任者研修修了を求めることがあります。修了試験を合格すれば修了証書が交付され、身体介護や訪問介護員としても働くことができます。

介護職員初任者研修の概要
内容介護の知識・技術の基本を学ぶ
どんな人におすすめか介護の基本を学びたいできるだけ早く介護現場で活躍したい
受講するための資格なし
受講する方法スクールで既定の全講座を受講、修了試験で合格する
受講費用5~8万円程度
※スクール・コースによって異なる
受講時間130時間
受講期間1ヶ月~4か月(スクールやコースによって異なる)
通信課程の有無最大40.5時間
試験内容選択式・記述式 32問以上
介護福祉士の受験資格になるかならない
受講するメリットキャリアアップの最初の一歩を踏める身体介護ができる訪問介護士として働ける

介護福祉士実務者研修

介護福祉士実務者研修とは、先に紹介した初任者研修の上位にあたる研修・資格で、より専門的な介護知識とスキルを習得できます。無資格・実務経験なしでも受講できます。また、介護福祉士国家試験を受験する際の必須資格でもあります。研修時間は合計450時間です。ただし、初任者研修を修了している場合重複する130時間の受講は免除されるので320時間になります。内容は介護の知識やコミュニケ―ション技術、老化や認知症の理解など、介護職員に必要な専門知識を学ぶほか、医療的ケアの講習などから構成されています。
実務者研修を修了することで、サービス提供責任者に就くことができます。

介護福祉士実務者研修の概要
内容専門性の高い介護知識・技術を学ぶ
どんな人におすすめか介護職員としてスキルアップしたい介護福祉士を目指したい
受講するための資格なし
受講する方法スクールで既定の全講座を受講
受講費用15~20万程度※無資格の場合※スクール・コースによって異なる
受講時間450時間 ※無資格の場合
受講期間6ヶ月程度 ※無資格の場合
試験内容試験の義務付けはなし※実施機関によってはあることも
介護福祉士の受験資格になるかなる※実務者研修修了に加え実務経験3年以上が条件
受講するメリット介護福祉士の受験資格の1つを得られるサービス提供責任者に就ける給与アップが見込める

介護福祉士

介護福祉士は、厚生労働省が定める国家資格の1つです。介護職員として十分な実務経験と知識・スキルが備わっていることが証明されます。受験資格を得るにはいくつかルートがありますが、養成施設や福祉系高校を卒業しない場合、「実務者研修の修了」と「実務経験3年以上」が必須条件になります。
介護福祉士の試験はマークシート方式で、125問の5択式問題が出されます。介護福祉士国家試験の合格率は例年70%前後でしたが、2022年度の第35回介護福祉士国家試験の合格率は過去最高を記録し、84.3%でした。

参考:公益財団法人社会福祉振興・試験センター

このことから国家資格の中では難易度は低いと言えます。

2021年度の介護福祉士国家資格合格率は歴代2位の高さ

介護福祉士国家資格に合格することで、資格手当など給与に反映される、就職・転職で有利になるなどのメリットがあります。

介護福祉士
内容介護のプロとして全国で通用する国家資格
どんな人におすすめか介護施設の責任者になりたい転職・就職に有利な資格がほしい介護職員として高い給与で働きたい
受験に必要な資格福祉系高校や養成施設の卒業または実務者研修の修了と実務経験3年以上
受験する方法郵送またはホームページから「受験の手引き」を請求し、申し込み期限内に提出書類を提出
受験手数料18,380円
試験内容午前・午後合わせて3時間40分の筆記試験問題はすべて5択の選択問題・125問
取得するメリット給与アップ施設の管理者など責任のある役職につける就職・転職で有利になる

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介護職員基礎研修の修了者は実務者研修の一部が免除

介護職員基礎研修は、ヘルパー1級と共に実務者研修に移行しました。それでは、介護職員基礎研修を修了していれば実務者研修がすべて免除されるかと言うとそうではありません。新しく創設された実務者研修は、介護職員基礎研修の内容に医療ケア(たん吸引や経管栄養)の項目が追加されました。介護職員基礎研修を履修している人が実務者研修を修了したい場合、内容が重複している項目は免除されますが、医療的ケアを追加で受講する必要があります。

介護職員基礎研修の修了者が介護福祉士を取得するには?

介護職員基礎研修を修了している人が介護福祉士国家資格を受験するには、「実務者研修を修了する」か「喀痰吸引等研修を修了する」の2つの方法があります。それぞれについて詳しく解説します。

1.実務者研修を修了する

介護職員基礎研修を修了している人が介護福祉士を受験する方法の1つ目は、実務者研修を修了することです。2016年から、介護福祉士を受験するには実務者研修の修了が条件の1つになりました。
(実務者研修が免除になる方法は次で紹介しています)

ただし実務者研修をすべて受講する必要はありません。介護職員基礎研修の内容と重複している内容はすべて免除になり、未受講の「医療的ケア」のみを受講すれば修了となるため、時間も費用も少なく取得できます。

2.喀痰吸引等研修を修了する

介護職員基礎研修を修了している人が介護福祉士を受験する方法の2つ目は、喀痰吸引等研修を修了することです。「喀痰吸引等研修」を修了すれば、介護福祉士の受験資格である実務者研修の修了が免除されます。
介護福祉士の受験申込時に、喀痰吸引等研修修了後に交付される「喀痰吸引等研修修了証明書(証書)」または「認定特定行為業務従事者認定証」と、原本証明をした「介護職員基礎研修修了証明書」を用意して、受験申込書類に添付することで受験できます。

参考:介護福祉士国家試験

「介護職員基礎研修」に関するよくある質問

Q.介護職員基礎研修はヘルパー何級と同等の資格ですか?

A.介護職員基礎研修は、ヘルパー1級と共に廃止されて実務者研修に移行しました。このことから、介護職員基礎研修はヘルパー1級と同等程度とみなされます。実際には、この二つはカリキュラムが異なることから、同じスキル・知識を有しているとは言えません。

Q.介護職員基礎研修は現在の資格・研修と比べたときどういった位置づけですか?

A.介護職員基礎研修は、介護従事者に向けてより専門的な知識・スキルを身に着けるための研修として創設されました。現在は実務者研修に移行し、介護職員基礎研修を修了している人は医療的ケアの講座を受講すれば実務者研修を修了したことになります。このことから、現在の介護関連資格・研修と比べたときの位置づけとしては初任者研修→介護職員基礎研修(廃止)→実務者研修→介護福祉士と考えられます。

【まとめ】介護職員基礎研修は実務者研修に移行!

この記事では介護職員基礎研修について解説しました。
介護職員基礎研修は2012年度で廃止され、ヘルパー1級とともに実務者研修に移行していました。介護職員基礎研修を修了している人で実務者研修を修了したい場合、「医療的ケア」を追加で受講すればその他の受講が免除されます。また、介護福祉士を受験したい場合、実務経験3年以上にプラスして実務者研修を修了するか、喀痰吸引等研修を修了していれば受験資格を得られます。このように介護職員基礎研修は現在のキャリアパスの中でも生かせるので、ぜひ自身のキャリアアップに役立てましょう。

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