2024年に受講義務化される「認知症介護基礎研修」その内容とは
2024年度(2024年4月)から実施が義務付けられることが決まっている「認知症介護基礎研修」。2021年の介護報酬改定で決定したもので、介護サービス事業者に対し、無資格の介護職全員に研修を受講させることを義務付けたものです。現在は経過措置中で、完全実施が2024年度からになります。
ご存知の通り、認知症を患う高齢者は増えています。2020年には約602万人、2025年には約675万人と推計されています。この数字は、高齢者の5.4人に1人が認知症になることを示唆するものです。こうした背景の中で、介護現場では人手不足が常態化しています。無資格のスタッフも増え、介護スキルが標準化されていないという問題を抱えており、それを解決する手段のひとつとして「認知症介護基礎研修」実施の義務化が行われるのです。
では「認知症介護基礎研修」とはどのような研修でしょうか。改めて確認してみましょう。認知症介護基礎研修とは、認知症介護の基礎を学ぶもので、受講時間が約6時間、e-ラーニング形式で実施されています。
カリキュラムは下記のように構成されています。
<講義>
1.認知症の人を取り巻く現状
2.認知症の人を理解するために必要な基礎的知識
3.具体的なケアを提供する時の判断基準となる考え方
4.認知症ケアの基礎的技術に関する知識と実践上の留意点
<演習>
1.認知症の人との基本的なコミュニケーションの方法
2.不適切なケアの理解と回避方法
3.病態・症状等を理解したケアの選択
4.行動・心理症状(BPSD)を理解したケアの選択と工夫
5.自事業所の状況や自身のこれまでのケアの振り返り
最近増加している外国人介護職員を意識し、eラーニングではより平易にした日本語「やさしい日本語」での講座、さらには英語、ベトナム語、インドネシア語、中国語、ビルマ(ミャンマー)語などでの講座も開設されています。
認知症の原因のひとつであるアルツハイマー病の新薬である「レカネマブ」も早ければ年内に国内の患者に使用される見通しです。無資格者が認知症への理解を深めることだけでなく、有資格者においても、認知症の医学的知識が求められる場面が今後もさらに増えてくることになるでしょう。
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5万件の医療相談をもとにした研修内容だから、現場ですぐ役立つ介護・医療知識が身に付きます。